Messaging API 利用料金

複数の記事に分けて Messaging API についてお伝えしており、前回の記事では、Messaging API の管理画面である「LINE Developersコンソール」について説明をしました。
https://kotovuki.co.jp/archives/16761

今回は、Messaging API を利用して LINE公式アカウントからメッセージを送信した時の利用料金について解説していきたいと思います。

今後も Messaging API について、以下のタイトルで記事を書くつもりでおりますので、今後もご覧いただけると幸いです。
・Messaging API 送信
・Messaging API 受信

料金プランの概要

Messaging API は無料で始めることができ、どなたでも Messaging API を利用して LINE公式アカウントからメッセージを送信できます。ただし、無料で送信できるメッセージ数には上限があり、希望するメッセージ送信数によっては、有料で利用をする必要があります。

LINE公式アカウントの料金プランは3種類あり、月に送信できるメッセージ数が下図のように異なります。LINE公式アカウントを作成した時点では、自動的に無料プランである「コミュニケーションプラン」になっており、送信できるメッセージ数は「月に200通」です。

参考:LINE公式アカウント料金プラン
https://www.lycbiz.com/jp/service/line-official-account/plan/

送信できるメッセージ数を増やしたい場合は、希望する月間メッセージ数に応じた有料プランに変更する必要があります。
例えば、月途中で無料プランから有料プランに切り替えた場合、差額の料金を支払うことで、月途中から有料プランが適用され、差分のメッセージ数が利用可能になります。

また、スタンダードプランには「追加メッセージ料金」という仕組みがあります。これは、プランで決められたメッセージ数の上限を超えて送信したい場合に、追加料金を支払うことで利用できる仕組みです。

ご参考までにお伝えすると、現在のプランを変更したい場合は、 「LINE Official Account Manager」の画面で行います。
下図の「①設定」から、「②月額プラン」を選択すると、プランを選択できる画面へ遷移します。

カウント対象となるメッセージ送信

無料プランであれば月に200通まで無料でメッセージ送信が可能とご説明しました。そして、有料プランに切り替えることで、200通以上送信できるようになります。
ただし、すべてのメッセージ送信がカウント対象になるのではなく、「返信」についてはカウント対象にはなりません。

Messaging API を利用してメッセージを送る

Messaging API を利用して LINE公式アカウントからメッセージを送ると、基本的にはカウント対象となり、送信するたびに月のメッセージ数がカウントされていきます。

しかし、ユーザーから受信したメッセージに対して返信する機能については、ユーザーに対してメッセージを送信しているにもかかわらず、カウントの対象外です。また、LINE公式アカウントがユーザーから受信したメッセージについても、LINE公式アカウントからの送信ではないため、カウントの対象外となります。

LINE Official Account Manager からメッセージを送る

LINE Official Account Manager 画面からのメッセージ送信は、Messaging API を利用して送信した場合と同じく、カウントの対象となります。

LINE Official Account Manager については、前回の記事「LINE Developersコンソール」にて説明しておりますので、詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
https://kotovuki.co.jp/archives/16761

ちなみに、LINE Official Account Manager でのメッセージ送信は、下図の「メッセージ配信」で行います。

LINE Official Account Manager では、下図の「チャット」画面にて、LINE公式アカウントにメッセージを送ってきたユーザーと個別でやりとりができます。ここでのユーザーへのメッセージ返信はカウントの対象外となります。

メッセージのカウント方法

メッセージの送信にはさまざまなケースがあります。例えば、宛先が1人だけなのか、それとも複数人宛なのか、あるいはグループトークに送るのかといった状況が考えられます。また、メッセージはテキストだけでなく、写真を送信できたり、テキストと写真を一緒に送れたりします。

これらのさまざまなケースにおいて、メッセージ送信時の宛先やメッセージの種類に応じて、どのようにカウントされるかをここで詳しく解説していきます。

メッセージを送信する宛先

メッセージ数は、メッセージの送信対象となるユーザーの数に基づいてカウントされていきます。同じメッセージでも 1ユーザーに送れば「1通のカウント」ですし、5ユーザーに送れば「5通のカウント」になります。

Messaging API には、同じメッセージを 1人に送信する「プッシュ送信」と、複数人に送信する「マルチキャスト送信」があります。
例えば、「プッシュ送信」を1ユーザーごとに1回、合計5回行うと、5通のカウントが発生します。

「マルチキャスト送信」を5ユーザーに対して1回だけ行っても、同様に 5通のカウントとなります。

また、5ユーザー存在するトークルームに1回メッセージを送った場合も、5通のカウントが発生します(トークルームにメッセージ送信するには、LINE公式アカウントがトークグループに入っている必要があります。)

吹き出しの上限数

1回のメッセージ送信で、複数の吹き出しに分けて送ることができます。下図のように、1回のメッセージを複数の吹き出しに分けても、1通としてカウントされます。1回のメッセージには吹き出しの上限が5つで、テキストの場合は 1つの吹き出しには最大5000文字まで入力できます。

実際に5つの吹き出しで送信した後に、月間のメッセージ送信数を確認したところ、1回だけカウントアップされていました。(試しに 6つの吹き出しで送信APIを実行してみましたが、API実行時にエラーが発生し、送信することができませんでした)

ちなみに、LINE公式アカウントが月間のメッセージ送信数の確認は、「当月のメッセージ利用状況を取得する」というAPI で行うことができます。メッセージ送信を行った直後に、月間のメッセージ送信数を API で確認したところ、すぐに反映されていました。

参考:当月のメッセージ利用状況を取得する(LINE Developers ドキュメント)
https://developers.line.biz/ja/reference/messaging-api/#get-consumption

画像の送信

テキスト以外にも、画像なども Messaging API を利用して送信できます。
画像の送信についても、1通としてカウントされるのはテキストの送信時と同じです。

下図のように、テキストと画像を一緒に送信しても、5つの吹き出しまでは1通としてカウントされます。
なお、1つの画像の最大ファイルサイズは 10MB です。

まとめ

今回は「Messaging APIの利用料金」について解説しました。
無料プランでは、月に200通までメッセージを無料で送信でき、それを超える場合は有料プランに切り替えることができます。どなたでも無料プランから手軽にお試しできるので、Messaging API の利用を検討中の方にとっては、始めやすい API だと思います。

次回の記事では、「Messaging APIを利用したメッセージ送信」について紹介する予定です。
ご興味がある方は、ぜひお楽しみにしていてください。