Claris FileMaker Pro 2023 では、キャッシュファイルの関連で、新しく Get (キャッシュファイルパス)関数、Get (キャッシュファイル名)関数が追加されました。
キャッシュファイルとは
一般にデータベースプログラムでは、データアクセスのパフォーマンスを向上させるためにキャッシュという仕組みを使い、データベースファイルとは別にキャッシュファイルをローカルに作成します。FileMaker Pro も従来からこの機能を持っています。
しかしキャッシュファイルが破損していたり、キャッシュが大きくなりすぎた場合に、ファイルメーカーの起動時の反応が遅くなるなどの不具合が発生するケースが稀にあるようです。
キャッシュファイルを削除
このキャッシュファイルがある場所を探して、OS 上でファイル削除する代わりに、FileMaker Pro 19.6.1 からは、このキャッシュファイルを削除するボタンが環境設定の中に追加されています。
これにより、キャッシュファイルに関する不具合があったときに、キャッシュファイルを一度に消せるようになり、以前より管理しやすくなりました。ただし、キャッシュファイルは、データベースファイルごとに個別に存在するので、キャッシュファイルをまるごとすべて削除してしまうよりは、不具合のあるファイルのキャッシュファイルだけを消すことができれば、他のファイルの動作に影響を与えずに問題を解決できそうです。今回の新しい取得関数の追加によって、問題のあるファイルに関連するキャッシュファイルを特定できるようになり、キャッシュファイルをよりきめ細かく管理することが可能になると思われます。
サーバにホストされたファイルとローカルファイルとの違い
なお、キャッシュファイルは、サーバでホストされたファイルだけではなく、ローカルの.fmp12 ファイルを開いているときにも作成されます。
- ホストされたファイルとローカルファイルでは、キャッシュファイルの作られる場所、名前のルール、拡張子が違う
- ローカルファイルのキャッシュファイルは、ファイルを閉じたとき自動的に削除される
- サーバにホストされたファイルのキャッシュファイルは、FileMaker Pro を終了しても自動的に削除されない
今後の情報に期待
これらの関数が、キャッシュファイルの管理の効率化にどう使えるかはまだまだわからない部分が多いです。
ファイルを起動中に削除しても良いなら、関数ではなくキャッシュファイルを削除するようなスクリプトステップだけあれば良いはずなので、今回関数が追加されたのは削除して良い条件とか削除してはいけないタイミングなどありそうな気がしています。
今後出てくる情報に期待したいと思います。
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