豊田信用金庫様の iPad と FileMaker を使った営業支援システムの開発導入事例が、ファイルメーカー株式会社から発表されました。
事例概要
豊田信用金庫様(愛知県豊田市)では、渉外係やファイナンシャルアドバイザーが情報活用するために使用する カスタム App を FileMaker プラットフォームで構築し、iPad で運用しています。導入以来、業務効率化による時間短縮や顧客満足の向上、コミュニケーションの活性化など、多くの導入効果を上げています。
報道発表資料は、こちらから ご覧ください。
「ファイルメーカー、iPadとFileMakerのビジネス導入事例を発表」
豊田信用金庫では、数百台のiPadとFileMakerプラットフォームで 作成されたカスタム Appを導入し、渉外係の営業支援に活用
導入事例動画
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導入背景
地域に根差した金融機関である豊田信用金庫の渉外係は、お客様先を直接訪問してお声を聞くことで緊密な信頼関係を築き、経営理念である"コミュニティ・バンク"を最前線で体現する重要な役割を担っています。豊田信用金庫では、従前より渉外活動にハンディ端末をいち早く採り入れるなど、最新技術による情報武装化に積極的に取り組んできました。このたび、さらなる渉外活動の高度化と効率化により上質な金融サービスを提供することで他金融機関との差別化を図ることを目的に、iPadとFileMakerを導入しました。
豊田信用金庫の黒田連 理事長は次のように述べています。「当金庫では、全店舗で合計数百台のiPadとFileMakerを導入しました。他に先駆けての大規模導入ですので、大きな差別化が図れるものと期待しています。すでに業務効率化やコミュニケーションのレスポンス向上など、職員はもとよりお客様からも導入効果について評価していただいており、自信を深めています」
ソリューション概要
顧客情報の管理、顧客取引情報の検索・照会、訪問予定表の管理、渉外日報の作成・管理など、豊田信用金庫の業務に合わせた専用のカスタム AppをFileMakerプラットフォームで開発し、iPadに展開しました。顧客情報のデータは基幹システムと連動しており、リモートで使うiPadからでも、常に一元管理された最新の情報を参照できるようになっています。
渉外係は、翌日の訪問予定表をiPadで事前に確認し、訪問準備を行います。当日、外出の直前に変更や追加があっても、iPadには即座に反映されているので、紙で運用していたときのように差し替えや印刷し直しなどは不要です。さらに、訪問先の位置情報や訪問順序がゼンリンの住宅地図で詳細に表示されるので、準備時間の短縮や効率良い移動を実現しています。(ゼンリンの地図情報を利用するには、地図サービスの利用契約が別途必要)
電子ペーパー化された販売商品のパンフレットやインターネットに公開されているマーケット情報へもiPadからすぐにアクセスできるよう集約されており、必要な情報をいつも手元のiPadで確認できます。渉外係が訪問先でお客様から専門的な質問を受けたときは、マネーアドバイザーとその場ですぐにFaceTimeで面談して回答するなど、迅速かつ正確な情報提供で顧客満足の向上に役立っています。
導入されたiPadは全台がセルラーモデルで、無料のiOSアプリFileMaker Goがインストールされており、事前に登録されているiPadのみが、安全なVPN接続を通して本部のFileMaker Serverにアクセスできます。「金融機関では大切なお客様情報を取り扱うため、情報流出防止に細心の注意を払う必要がありますが、このシステムではデータはすべてサーバー側で安全に保管されており、iPad端末には残りません。そのため、iPadの紛失や盗難など不測の事態が発生しても情報漏洩の心配はありません」
導入効果
- 業務効率化による時間短縮:訪問予定表の作成や準備、日報作成といった事務作業の負担や残業時間が削減
- 顧客満足の向上:iPad活用によりお客様が知りたい情報をすばやく正確にお伝えすることが上質な金融サービス提供につながり、顧客満足が向上
- コミュニケーションの活性化:お客様の取引情報や属性情報が手間なく正確に蓄積され、さらに検索・照会が容易なため、それぞれのお客様にパーソナライズされた会話や情報提供が可能に
- コスト効果:導入システム選定段階の試算では、使用中のハンディ端末専用機を新しいものに機種変更するよりも、iPadとFileMakerのカスタムAppを導入したほうが、初期コストの費用対効果が高いうえに高機能との結果