Claris FileMaker 2024 – 「トランザクション復帰」第2弾 汎用スクリプト

前回のブログでは、Claris FileMaker 2024で「トランザクション復帰」がサブスクリプトでサポートされたことによる機能強化について解説しました。今回は、その内容を踏まえ、効果的なスクリプトの記述方法を紹介します。

今までは、「トランザクションを開く」「トランザクション確定」の間でしか「トランザクション復帰」ステップを利用できませんでした。また、サブスクリプトでは「トランザクション復帰」がサポートされていなかったため、トランザクション処理専用のスクリプトを作成する必要がありました。しかし、この機能強化により、汎用的なスクリプトの作成が可能になりました。

「トランザクション復帰」の単独利用による利点

前回のブログで、「トランザクション復帰」が単独で利用できるようになったことをお伝えしました。
この機能により、スタートスクリプトで「トランザクションを開く」「トランザクション確定」を記述し、サブスクリプトでは「トランザクション復帰」を単独で利用することで、サブスクリプトをトランザクション処理と通常処理で汎用的に利用することができるようになりました。

⚫︎Get(トランザクションオープン状態) 関数の活用

ポイントは Get (トランザクションオープン状態) 関数です。この関数により、トランザクションが開いている状態かどうか判断できます。
Get (トランザクションオープン状態)
トランザクションが開いている場合は「1」(真) を返します。それ以外の場合は「0」(偽) を返します。
Claris FileMaker Pro ヘルプ

以下に参考スクリプトを示します。

9行目でトランザクションが開いているか確認します。開いている場合は「トランザクション復帰」の処理へ進み、そうでない場合は通常のエラー処理を行います。

このスクリプトが「トランザクションを開く」「トランザクション確定」の記述があるスタートスクリプトから実行された場合は Get(トランザクションオープン状態) の結果が1になるため、10行目へ入ります。

まとめ

今回は、Claris FileMaker 21.0.1の「トランザクション復帰」機能強化について、さらに理解を深めるための情報をお伝えしました。Get (トランザクションオープン状態) 関数を活用することで、トランザクション処理と通常処理に対応した汎用的なスクリプトを作成できます。

この新機能を適材適所で活用することで、より効率的で安定したシステム開発が可能になります。引き続き、FileMaker プラットフォームの新機能や活用方法について情報発信していきますので、ぜひチェックしてみてください。

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