Claris Connect が 2025 年 1 月 15 日に大規模なアップデートを実施し、バックボーンのシステムが大幅に強化されました。これにより、利用制限が大幅に緩和され、仕様の上限も大きく引き上げられました。
もうみんな無料利用枠でいいから使わないのはもったいないサービスになったと言えます!!
弊社が特に注目するポイントは次のとおりです。
- 毎月のステップ制限の計算
無料利用枠なら500回/月、有料プランなら 10,000回/月 などの制限のカウントは、これまでどんなステップであってもカウントされていました。今後は大幅にカウント対象外のステップが増えました。 - Claris Studio コネクタ、ユーザ管理
Claris Studio のユーザ管理タスクを自動化させることができる一連のアクションが追加されました。 - コネクタのサポート
Claude(クロード)という名の AI サービスを展開している Anthropic (アンソロピック)コネクタが追加されました。 - 修正された問題
DKIM、DMARC設定
これらの注目ポイントについて、以下で詳しく解説していきます。
毎月のステップ制限計算の変更
これまで、無料利用枠では月 500 回、有料プランでは月 10,000 回といったステップ制限が設けられており、すべてのステップがカウント対象でした。
しかし、今回のアップデートでカウント対象外のステップが大幅に増えました。
今後は、サードパーティアプリケーションとカスタムコネクタのステップのみが毎月のステップ制限にカウントされます。
逆に言えば、次の便利なステップはカウントされませんので、無料利用枠であってもずっと使い続けられちゃいます。
- If-Then、Repeat、Stop、On Error などの制御系ステップ
- Webhook と呼ばれる Web サーバー機能
- Claris FileMaker Data API と連携するコネクタ
- Claris FileMaker Cloud
- Claris FileMaker Server
- Claris FileMaker Server On-Premise
- Claris FileMaker Admin API と連携するコネクタ
- Claris FileMaker Cloud Admin API
- Claris FileMaker Server Admin API
- Claris Studio と連携するコネクタ
- ユーティリティ系ステップ
- 数値、テキスト、JSON、ハッシュ値などの計算処理
- 画像や PDF、docx や csv ファイルのコンバート
- GET/POST/PUT/PATCH の http リクエスト
- FTP(S)/SFTP のファイルアップロード
Claris Studio コネクタ、 ユーザー管理
Claris Studio のユーザー管理タスクを自動化できる一連のアクションが追加されました。
Claris Studio はノーコードでデータ共有できるサービスです。とても簡単に使える分、FileMaker スクリプトのようなローコードでの自動化はできません。
Claris Studio をさらに便利にするために、Claris Connect との連携がますます重要になっています。
コネクタのサポート
「Claude(クロード)」という名の AI サービスを展開している Anthropic(アンソロピック)コネクタが追加されました。Chat アクションが利用可能です。
Anthropic の API は無料から API Key の発行ができるため、ChatGPT で有名な OpenAI の API よりも試しやすいのが特徴です。
Anthropic の API の API Key の発行は以下のリンクから行うことが可能です。
→ https://console.anthropic.com/dashboard
修正された問題
近年、メールのなりすまし対策として SPF、DKIM、DMARC といった設定が推奨されています。特にバルク送信(1 日数千件)を確実に届けるには、DKIM と DMARC の設定が必須となってきています。ですが、現時点では DKIM、DMARC の設定がなくても通常のメール送信は問題ありません。しかし、間違った設定を行っているメールは、届かなかったり、受信者側のセキュリティツールで迷惑メール判定されたりします。
これまで Claris Connect から送信される通知メールや Approval コネクタから送信される承認依頼メールが、DKIM や DMARC エラーになっていたため迷惑メールと認識されたり、メールの中にある「Approve」ボタンが効かないことがありました。
今回のアップデートで、SPF、DKIM、DMARC のすべてが正しく設定されました。これにより、Claris Connect から送信されるメールの信頼性が大幅に向上し、問題なく受信できるようになっています。
さいごに
Claris Connect の無料利用枠には「開発や検証用途でのみ」といった利用規約はありません。つまり、500回の制限内であれば、本番稼働として利用し続けていても良い(ただし、サポート対象外)のです。
Incoming HTTP Request トリガ(Webhook による実行)や Schedule トリガ(定期的な実行)もカウント対象外となったため、様々なシステムの死活監視などにも活用できるようになり、活用シーンが大幅に広がりました。
Claris Connect は無料で使い続けられるため、ぜひ活用をおすすめします。
無料利用枠は以下のリンクから申し込むことができます。
→ https://store.claris.com/claris-connect/free
また、弊社では無料のハンズオンセミナーを定期的に行っていますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
ハンズオンセミナー以下のリンクから申し込むことができます。
→ https://sales.claris.co.jp/event/list.php?cat=Claris+Connect%E4%BD%93%E9%A8%93%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC