ローカル通知とは
ローカル通知は、アプリ自身がタイマー設定をするかのように通知の依頼をOSに伝え、OSはその時間になったら通知を表示するものです。
本機能は Claris FileMaker Go 17 から機能追加されてます。ただしこれまでは FileMaker Go がバックグラウンドにいるときにだけ通知がでて、 FileMaker Go を操作中などフロントになっている場合は通知されない動作でした。
新バージョンで「App が前面にある場合に表示」オプションが追加されました。これによりどんな状況であっても通知を出すことができるようになりました。
何がそんなに嬉しいのか
まず Apple Watch などのウェアブルデバイスとの連携として、通知が便利だからです。
もう一つ大きいのは、この通知は OS が出してくれるところです。FileMaker Go がスクリプト実行中だろうが指定したタイミングで出ますし、通知をタップしてもいいし無視してもいいというカスタムダイアログでは実現できなかった UI/UX を提供できる点です。
利用シーン
私がこれまでの作ってきたカスタム App でこの通知を使いたかったシーンは次の通りです。ご参考になれば幸いです。
- 数分以上長く時間のかかるスクリプトの処理が終わったら Apple Watch をブルッとさせて知らせる
- 工場の中などの iPhone 画面を直接確認できない状況で、Siri を使って声による操作はできても、その声が伝わって処理がなされたかどうかを Apple Watch をブルッとさせて知らせる
- 「コールバックを使用してサーバー上のスクリプト実行」スクリプトで、コールバックされるタイミングでカスタムダイアログを出してしまうと、そのカスタムダイアログ上のボタンを押さない限りユーザーもスクリプトの続行も何もできない。そんなときにローカール通知を使えば現在のユーザー操作や実行中のスクリプトの邪魔をすることがない。
同じ理由で OnTimer スクリプトをインストール、Webビューアからの FileMaker.PerformScriptWithOption 、URL スキームからのスクリプト実行でも活用できる
通知 をサンプルファイルで確認
今回配布する「FileMaker2024Sample」の「ローカル通知」レイアウトを開きます。
「ローカル通知 5秒 旧式」は、ボタンを押してから 5 秒そのままの状態ですと通知は出ません。通知をタップしたら動作するスクリプトが 5 秒後に実行されます(カスタムダイアログが出るだけ)。
一方、「ローカル通知 5秒 フロントでも通知」は、ボタンを押してから 5 秒そのままの状態でも通知が出ます。その通知をタップするとスクリプトが実行され、カスタムダイアログが出ます。
そして新バージョンからはこの通知機能が FileMaker Pro でも動作するようになっています。いろいろお試しください。
サンプルファイルのダウンロード からお願いします。
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