アメリカで開催されてきた Claris Engage 2025 が今年も参加しています。
超最速レビューを3日間書いていきます。
Apple といえば通称「宇宙船」といわれる Apple Park が有名です。この本社はカリフォルニア州サンタクララ郡クパティーノにありますが、今回は 15年ぐらい前から Apple の製造や開発の重要拠点になっている、テキサス州オースティンの Apple Campus を使って開催されました。
我々寿チームは、22日昼に日本を出て、11時間のフライトの後、22日朝にHoustonに到着。
25日からのカンファレンスの本番の前に、24日は、Platinum Partner Meetingに参加するため、車で3時間かけてAustin入りしました。
Claris opening keynote
これからの方向性、新製品、将来の機能について紹介されていますが、NDAなので非公開。参加した人だけ得する情報満載です。
冒頭は Claris の企業方針の説明から始まりましたが、ユーザとの協業の成功事例として、(日本ではすでに公開されている)弊社が関わった小田急電鉄様の事例動画が、英語字幕付きでフルで紹介されました。
日本の事例動画はこれまでたくさんありますが、全世界から参加者が集まる Claris Engage の冒頭で紹介されるのは初とのこと。動画再生終了後会場からの拍手に感慨深く涙がこぼれました。

Best practice for using semantic search in Claris FileMaker Pro
最初の挙手で、実際に顧客のシステムでセマンティック検索機能を実装した人は1人。触ったことがある人、触ったことがないという人がほぼ半々でした。それを受け、初歩からわかりやすい内容となっていました。
また、経験者に向けては、検証の中でわかったいろいろな設定の最適値なども紹介されました。
Creating cohesive solutions: Leveraging the Claris platform for seamless integrations
Claris Studio のフォームビューでデータ登録を起点に、Claris Connect を使って、FileMaker と連携するデモ。
昨年もこのセッションを聞いたのですが、昨年は「 Claris Studio がどんどん機能強化される」をアピールすることが中心だったところから、今年は Claris Studio , と Claris FileMaker が Claris Connect も介してこんなに便利になワークフローをとても簡単に実現できるといった「Claris Platform を連携させるとこんなに素晴らしい」をアピールすしているように変化した。
さらに進んだ使い方は別のセッションで紹介されるとのこと。
Harnessing AI in FileMaker to unlock data insights and capabilities
注目の AI 関連の新機能を紹介する人気セッションです。
FileMaker CloudのAdmin APIの操作を口頭で発話して実行するデモ、アイコンのSVGを作成するデモが冒頭に行われた。このデモだけでも興味深いがこれは今の Claris FileMaker でもできるよね、というジャブから始まる。
FileMaker 2025 で導入予定の AI 関連の新スクリプトステップと関数が一同に紹介され、RAG と アプリのアシスタント の利用のデモが行われた。
世の中で話題のエージェントシステムの考え方を、FileMaker上で実現するためのツールが揃ったと感じました。
ここからアイデアを得て、やれることはいくらでもありそうです。
Building efficiency: A DevOps approach to Claris FileMaker applications
Proof+Geistが考えるDevOpsに興味を持って参加しました。
FileMakerでDevOpsを実践するためのサードパーティ・パッケージのリストが示され、この分野が活況であることが示されました。自動テストの話題では、(弊社が扱っている)Devinの画面が紹介されていました。
Under the hood: Claris FileMaker
FileMaker の裏側を詳細に聞ける Engage ならではの人気セッション。新しいバージョンから JSON関数の処理速度が大幅に向上する使い方と、現状の関数でもBad と Bettter なやり方が聞けた。
また Claris FileMaker Upgrade Tool (Preview) での XML の中身について解説がある。FileMaker Developer のみんなが期待する Claris FileMaker Upgrade Tool の正式版リリースが待ち望まれるし、AI 連携による開発の自動化にとっても FileMaker の構造(FileMakerのカタログシステムと言ってた) を示すものとしても XML が非常に重要になると思っていたし、そのように認識されているようだ。同時にそれらへの対応を進める中で XML の仕様をアップグレードしたり、もしかして新しいXMLの仕様に変えていくかもしれないとのこと。(可能性であって時期が決まっているものではない)
また、データ連携で使用するAPIは Data API と OData API の2種類があるが、今後はOData APIに力を注いでいくとの話もあった。
製品ブース
製品ブースでは、ホスティングサービスやパッケージ製品の展示がありました。
スペースの問題もあってか、有名どころやスポンサーで大きなロゴがあっても出展ブースを出していないところもあった。
(かといって全部のブース回ったかと言われたらそんな勇気は出せなかった)
