Claris Engage Beyond 2021: Executive Q&A 最速レビュー

Claris CEO と エンジニアのトップがQ&Aに答えるセッション

藤本です。
バーチャルイベントとして開始された Claris Engage Beyond 。
注目セッションが9月3日(日本時間)に行われたQ&Aセッションの内容です。

先日のキーノートで登場したさまざまな新しいワードがでてきました。
これらのワードに質問が集中するのはあたりまえ。
これに真摯に回答しているところがとても良い印象を持ちました。

早速Youtubeでも公開されています。

Q&A

03:00 ▶Professional Low Codeの意味は?

・Workplace Innovation Platformという標語がそれほど浸透しなかった
・FileMakerはLow Codeに初めて触れる人にはやさしくなく、むしろ機能の深さや広さが強み
・メインターゲットは、FileMakerに精通した職業プログラマ
・注力するのは、ユーザ体験、安定性、パフォーマンス、スケール

06:45 ▶「Innovator’s Dilemma」のスライドの意味は?

・技術の成長カープは一般的にS字(最初ゆるいカーブから急速に成長しその後飽和する)を描く
・Clarisプラットフォームによって、技術が飽和することなく急速な成長が続くことを表現した
・今後開発を進めるものもすべてでシンプルさ・ユーザ体験に主眼をおき続け、深い理解がなくても使いこなせるものをめざす

12:55 ▶新製品はいつ出るか?

・来年夏TennesseeでのEngageまでにはリリースする
・プレビュー版を来年1月までに出したい

13:55 ▶FileMakerと(来年リリースされる)新製品の開発に対するリソース配分は?

・FileMakerに対しては今までと変わらず開発リソースを投入する
・リリースする製品群がシームレスに繋がるようにすることにも注力していく
・優先度の順位は、カスタムアップ、統合、ワークフローオートメーション、インテリジェンス
・現在、軽量なWebデプロイメントを実現するため、DBの基本部分の修正をおこなっている
・これによって、WebDirectがどのプラットフォームでも快適に動作するよう改善する
・順番は多少前後するが、めざす方向は以前から変わらない

17:50 ▶Claris Connectの成長の機会なのに、新規のコネクタが出てこないのはなぜ?

・優先度の問題。Apple School Managerとの協業があったため
・近々新規のコネクタの開発を再度加速させる予定
・Developer Kitを公開予定。開発者がコネクタを開発し、Marketplaceで流通できるようにする

20:00 ▶新製品はどのプログラミング言語で書かれているか?

・バックエンドはMongoDB。フロントエンドはReact + Redux。

20:45 ▶新しいESSはどのようなものか?

・従来のDracoのコアはSQLデータベース
・新コアはNoSQL (MongoDB)
・一番の目標はWANでの性能向上
・ESS+の利点は、通信時は非正規化データをやり取りし、FileMaker内では従来どおり構造化した形で扱えるようにすること
・バックエンドのMongoDBとのやりとりはすべてDracoが処理し、ユーザは意識する必要がない

25:45 ▶FileMakerテーブルとNoSQLテーブルを1つのソリューションで両方扱えるようになるか?

・今はわからない。今後できるようになるかも知れない
・どう使われるかによって、開発計画は変わる。それこそがアジャイル開発の利点

26:45 ▶将来のクライアントアプリはWebブラウザベースのみになっていくのか?

・今開発中の新製品とはFileMakerのことではなく、別製品(Workflow Automation?)。そしてWebブラウザで動作
・FileMakerクライアントのデスクトップ版がなくなることはない

27:45 ▶FileMaker Go for Androidについての新しい情報は?

・(上記のDB基本部分の改良による)WebDirectの将来版の性能向上によって、Android版ネイティブアプリへの要望が減ると期待している
・Cached version(オフライン機能?)もWebDirect将来版でサポートされるだろう
・過去のAndroid版についての情報の出し方は、誤った期待を招きよくなかったと反省している

32:35 ▶コミュニティを広げたり、新規参入を促す施策は?

・無償版の導入は現行ライセンスとの関係もあり、今は考えていない
・Webクライアントも機能向上を進めており、広く公開するよりも、既存ユーザ向けの付加価値向上と考えている
・一方、教育分野には無償提供を積極的に行っている
・新規参入の開発者が使いやすいと感じられるよう、統合環境としての改善が今後なされれば、開発者版の無償化は効果があるという意見もある

35:35 ▶新しいDBエンジン採用のメリットは?

・多くの開発者が関わるオープンソースDBをベースとすることで、開発のスピードが加速され、世の中の技術の進歩を享受することができる(例: コンテナ技術、M1対応)
・世の中の他の技術・サービスとの統合がしやすくなる

39:30 ▶Apple School Managerなど、Appleとの協業について

・教育という垂直市場で多くを学ぶことができた
・この貴重な経験が、これからの展開の基礎となると期待している

41:45 ▶ノーコード・ローコード市場における競合他社について

・他の製品が全くの初心者を多く取り込んでいるのは脅威ではある
・競合製品は~45程度あるが、FileMakerほど活発なユーザコミュニティを持つ製品は他に多くない
・新規参入した小さな会社からは我々が学ぶところがあり、取り入れていきたい

44:50 ▶NoSQLへの移行に向けてFileMaker開発者が備えておくべきことは?

・何もない。意識せずにそのまま使える
・FileMakerとMongoDBのDecimal(数値型)データで小さな違いがあるが、ほとんどそのまま動作するはず

46:45 ▶Clarisのブランド戦略について

・今まで積極的におこなっていなかったが、今後は統合的なブランド戦略を進めない進めたい
・FileMakerの名前をなくすつもりはない

48:50 ▶IT部門対応について

・セキュリティ標準への対応を進めている
・企業のIT部門により受け入れられやすい方向へ持っていく

50:50 ▶Engage 2022について

・オンサイトでの開催を予定
・日程等は決まり次第Clarisサイトで公開

51:30 ▶パートナーとの協業による新規開発者支援について

・新規開発者の学習におけるコミュニティの重要性
・詳細は今後のセッションで

 

訂正
2021.9.5 Clarisのブランド戦略について  「今後は統合的なブランド戦略を進めない」を「今後は統合的なブランド戦略を進めたい 」に修正しました。

 

 

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