FileMaker Cloud のバックアップ仕様
FileMaker Cloud では、20分に1回スナップショットによるバックアップをしています。
スナップショットとは AWS等のサービスでディスクの瞬間的な状態を記憶するものです。
ディスク全体を見ているので、その中で FileMaker がどのように動いているか全く関係ありません。
そして、そのスナップショットの取得はAWS等のシステムが行うものなので、EC2インスタンスのマシン負荷は一切かからないのが特徴です。
FileMaker Server のスケジュールバックアップ仕様
FileMaker Server では、FileMaker Server Admin の機能によってスケジュールバックアップが行われます。
標準では 深夜0時に7日分のバックアップをとります。
全く変更がないファイルは、ハードリンクにより負荷をほとんどかけずにバックアップしますが、
一部でも変更があるファイルは、まるごとバックアップとしてファイルをコピーします。
FileMaker Cloud ではファイルの大小は無関係にバックアップをとることができたのですが、
FileMaker Server ではまるごとファイルのコピーが発生してしまうので、
1つのファイル容量が大きい場合バックアップディスクを大容量で確保しておく必要があったり、
バックアップをとるというマシン負荷を大きくかけ、時間も多くかけてしまうということです。
Claris FileMaker Cloud から FileMaker Server への移行するときのおすすめの設定変更
オブジェクトフィールドに格納するファイルを「外部格納」にすることで、
FileMakerファイル容量を小さくし、バックアップに掛かる時間とディスク容量をかなり削減することができます。
要は前述した懸念が大きく解消されます。
「データベースの管理」ウインドウでオブジェクトフィールドの「オプション」を開きます。
「データの格納」タブの「オブジェクトデータを外部に保存」のチェックが設定箇所です。
下記の画面では、「fileA」というファイルにある「TableA」というテーブルの「fieldA」というオブジェクトフィールドへの設定例です。
オープン格納を選択したときに最初は「”TableA/filedA/”」と入っています。
以前のバージョンで同名ファイルのオープン格納と取り出しでバグがあったことがあるので、
保険的に主キーの名のフォルダーを指定するよう、計算式を図の通りに変更しています。
バックアップファイルを取り出すときは外部格納したファイルも忘れずに
バックアップファイルを取得したい場合、
外部格納していると、FileMakerファイルだけでなく、外部に格納したファイルもダウンロードします。
またそのFileMakerファイルを開くときには外部格納したファイルやフォルダーの相対位置を正しい場所においておく必要があります。
UTCのバックアップスケジュール実行時間
FileMaker Cloud のサーバー上のタイムスタンプは常にUTCでした。
Ubuntu をインストールした直後もUTCがセットされています。FileMaker Server をインストールして、OSへのログインも可能になることから、
サーバーのタイムスタンプを UTC から JST に変更することも良い方法です。
UTC も JST に変更するのも、どちらもメリット・デメリットがあります。
詳細はあらためて投稿にしますが、よく検討する必要があります。
スケジュールバックアップ という点においては、
UTC のままですと、標準の
深夜0時に7日分のバックアップ は
日本の朝9時に7日分のバックアップ
になってしまいます。
UTC の場合は、OSへCLIでログイン後次のコマンドを実行して変更した方がよいでしょう。
fmsadmin set backuptime 1 15:00
Admin Console のusername と password を入力することで、標準のバックアップ開始時刻を変更できます。
UTCの15:00は日本の深夜0時です。
もしくは、標準のバックアップをオフにする方法があります。
OSへCLIでログイン後次のコマンドを実行します。
fmsadmin disable schedule 1
ちなみに再開するには、
fmsadmin enable schedule 1
になります。
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