FileMaker Server は定期的な再起動が必要
FileMaker Server 19はデータベースサーバーとしての機能はもちろん、
様々なサービスが動作するアプリケーションサーバー、
Webクライアントとの接続に必要なWebサーバーなど、
1台でかなり忙しいサーバーです。
そのため、ゴミの消しくずのような、
メモリーリークやテンポラリとして使用した未開放ディスク領域などが、
稼働時間に比例して蓄積します。
クラウドサービスは確保したメモリー量に比例して料金がかかるので、
必要最低限のスペックで稼働させることが多いと思いますので、
メモリーやディスク不足で動作しない、という事態が発生しやすくなっています。
そのため特にクラウド化した FileMaker Server では定期的な再起動が必要です。
FileMaker Cloud では「Auto-Maintenace」という機能があり、
基本的には 1日1回再起動が行われていました。
しかし、FileMaker Server にはその機能はありません。
つまり自ら定期的な再起動を行う、もしくは定期的な再起動を自動化する仕組みを構築しなければなりません。
再起動時は注意が必要
FileMaker Server はファイルが閉じられるときにも、
ファイルメンテナンスなどいろいろ後処理を行っています。
ファイルの容量が小さいときなら後処理は一瞬で終了しますが、
容量の大きいファイルを公開中であれば後処理が30分も続くということも実際に発生しています。
これをご存知の方でもやってしまいがちなのが次のような再起動です。
ファイル破損してしまうことがあります。
- FileMaker Server の停止を行わずOSレベルの再起動
(自動的に FileMaker Server の停止の司令が内部で走るが、長時間経過したときに勝手に待機を諦めて、OSの再起動が強制される) - AWS や GCP などのインスタンスレベルでの再起動
(タイムアウトを超えると強制再起動になる) - サーバーへの接続クライアント数が 0 を確認したので、
上記のような再起動をする
(バックアップの処理中や後処理ができない)
再起動を自動化するとき
OSレベルの作業を自動化するには、
Windowsであればタスクスケジューラー、
Linuxであれば cron が一般的です。
また クラウド上に構築したサーバーであれば、
クラウドサービスのAPIで同等のことが可能かと思います。
気をつけなければならないのは前述の再起動時の注意のとおり、
FileMaker Server のファイルがすべて完全に閉じられ、
FileMaker Server が完全に終了したことを確認してから、
再起動を実施することです。
FMSADMIN コマンドや、FileMaker Server Admin API を使ってこれを確認する処理とセットで、
再起動自動化するプログラムを書く必要があります。
これを知らないクラウド支援会社も多いので、よく確認しましょう。
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