祝 新バージョン
Claris FileMaker 2024 が 2024年6月5日 リリースされ、アイコンも緑色基調になりました。
いろいろと予告されていた AI による ベクトル検索 ・ セマンティック検索 などの先進機能と、既存機能にもユーザーの要望を多く取り入れていて、開発しやすく使いやすさを大きく向上させています。
さらに、カメラ、マイク、通知、OCR などの連携や機能も充実し、
もはやデータベースソフトというよりも、真のローコードなアプリケーション開発プラットフォームに進化しています。
主な新機能と弊社ブログ
注目の新機能を一覧にしました。
青色のリンク装飾になっているものはすでに個別の投稿記事を作成済みのもの、
リンクが有効になっていないものは今後数週間のうちに投稿させていただく個別記事です。
個別記事がないものは本投稿の中で一言書きました。
FileMaker Pro / FileMaker Go / FileMaker Server
- Claris FileMaker 2024 – セマンティック検索のネイティブサポート
- Claris FileMaker 2024 – JSON 配列操作での [+] と [:] 演算子、JSONMakeArray 関数
- Claris FileMaker 2024 – 「トランザクション復帰」スクリプトのサブスクリプトサポート
- Claris FileMaker 2024 – GetLiveTextAsJSON 関数
- Claris FileMaker 2024 – 「FileMaker Data API を実行」スクリプトの CUD サポート
- 昨年から新バージョンの名称は 4 桁の数字ですが、内部的なバージョンは新しく 21 になります。ファイルの拡張子は .fmp12 のままですので、何の変換作業も必要なく新機能を使うことができる
- 接続可能なクライアントバージョンは 19.4.2 以降と結構広め。これまでの範囲 2 バージョンではなく 3 バージョンが接続可能
FileMaker Pro
- Claris FileMaker 2024 – Webビューア が WebRTC に対応し、カメラ・マイクと連動したシステムが可能に
- 「クイックオープン」メニューが追加され、簡単にレイアウトやスクリプトにアクセスできます。
- レイアウトモードでのステンシルがアップデートされ、iPhone 15 や iPhone SE 3 など最新のデバイスサイズが選択できるようになっています。
FileMaker Go
- Claris FileMaker 2024 – 「URL を開く」スクリプトに「外部ブラウザで」オプション
- Claris FileMaker 2024 – 「ローカル通知の構成」スクリプトに「App が前面にある場合に表示」オプション
- Claris FileMaker 2024 – 「HTTPS トンネリング」設定が FileMaker Go でも可能に
- Claris FileMaker 2024 – 「起動時にファイルを開く」設定 FileMaker Go でも可能に
- Claris FileMaker 2024 – テキストファイルの「インポート」が FileMaker Go でも可能に
- オブジェクトフィールドにカメラロールから HEIC 形式(高効率)を入れても、JPEG 形式に自動的に変換してくれる。Windows など異なる OS でも問題なく画像ファイルを扱うことができます。
FileMaker Server
- Claris FileMaker 2024 – Admin Console「新規ユーザーブロック」
- Claris FileMaker 2024 – [管理者の役割]で役割フォルダの共有が可能、スケジュールの変更が[管理者の役割]と連動
- Claris FileMaker 2024 – Admin API の機能追加
- Let’s Encrypt は無料で自動化された証明書発行機関です。90日の有効期限しかないため頻繁に更新する必要がありますが、その手続を自動化するシステムスクリプトが標準でインストールされます。
- FileMaker WebDirect において iPhone や Android などのモバイルブラウザでもキーボードを指定できるようになりました。
- FileMaker WebDirect においてアクセスできないレイアウトにユーザを移動させる、クライアントのセッションがタイムアウトすると FileMaker Web 公開エンジンが応答を停止していた不具合が修正された。
- 「レコードのロックによってブロックされた確定されていないデータが正常に復帰しない」が修正された。レコードロックが複数発生すると乗算的にサーバー負荷が増していたのが解決されたのかも。
大注目の Retrieval-Augmented Generation(RAG) を構築可能
AI による セマンティック検索 はデータベースが必要とされる範囲を大きく拡張するものだと考えています。ざっくり言ってしまえば「とりあえずビジネスデータはぜんぶ Claris FileMaker に入れておけばハッピーに」なります。
これまで Claris FileMaker に入れていたデータに加え、更にAPI 連携などを活用して、メールやチャット、PDF やオフィス文書なども Claris FileMaker に入れましょう。それらがすべてセマンティック検索できるようにすれば、探す、確認する、分析する、といった日々の業務がさらに効率的に効果的に、高速もしくは自動的に行うことができそうです。
この新バージョンはすべての Claris FileMaker ユーザにアップグレードをおすすめします。
控えめに言っても、みなさまのビジネスの現場で AI を普通に使う時代の到来です。
PDF は各ページ単位で画像化しましょう
注目のセマンティック検索ではとにかく文字になっていないといけないのですが、ドキュメントファイル内の文字を取り出すことは Claris FileMaker 単独の機能では出来ません。またせっかくの GetLiveTextAsJSON などのテキスト抽出が出来る関数は画像である必要があります。
そこでサンプルファイルをご用意しました。Webビューア内の JavaScript で PDF.js というライブラリを使って、PDF ファイルからページ毎に画像ファイルとして取り出すことができます。各ページごとに画像ファイルになっていれば特定のページ(の画像)を直接開くとか、コピペできないように閲覧させることができるなど、画像化だけでも便利に Claris FileMaker 内で活用できます。
サンプルファイルのダウンロード からお願いします。
今後とも Claris のことなら 寿商会 をよろしくお願いいたします
私たちの情熱はずばり、Claris の継続的な開発支援とサポートへの絶え間ない注力です。
Apple、Google、Amazon、Microsoft などのビッグテックや、OpenAI 、 Anthropic 、Perplexity などの AI 先進企業の多岐に渡る技術とシームレスに連携し、Claris 製品を活用する全ての人と企業が一層の躍進を遂げられるよう、最先端技術のサポートを提供するという意志を表しています。
これからも皆様の期待に応え続けるべく日々邁進し、開発者ブログの投稿を充実してまいります。引き続きのご支援や、Claris 製品に関する寿商会のご利用もできましたらよろしくお願いいたします。
2024 年 6 月 5 日
代表取締役社長 若林 孝
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